Google+についての雑感

今、使っていて思うのはGoogle+Facebookの対抗ではなくTwitterの対抗ではないかということ。機能的にはTwitterGoogle+ な感じ。

Twitterとの比較

Twitterは単純に呟く、それを見るってことだけをベースとしていて非常に分かりやすかったんだけど、正直議論や会話なんていう身のある使い方には向いてなかった。それを補完するためにTogetterなんかが出てきたし、ハッシュタグで擬似チャットのようにしたり、リストで特定のユーザだけを抽出したりしたようなものがあったわけ。

でも、やっぱり基本が会話(コメントとそれに対する返信)じゃなくて一方通行の呟きだったから、誰かからの@が一体何に対する@だったのか分からなかったし、そもそも呟きもクローズ or オープンの二択だったからそこまで細かい話はしなかった。

Google+のサークル

翻ってGoogle+はというと、Facebook風のコメントとそれへの返信がしっかり確認できる。発言先もサークルという形で表現できる。ほかの人の発言も同様にサークルという概念で抽出することができる。つまりサークルが一種のチャットルーム的に使えるわけ。この人達の話を聞く、この人達に話をする。さらに一人のユーザを複数のサークルに入れることもできるし、相手からは自分が相手をどういうサークルに入れているかは分からない。

例えば、あるユーザAを「大学」「飲み仲間」「オタク」ってな具合に入れておけるし、ほかのあるユーザBは「会社」「飲み仲間」「ラーメン」かもしれない。好きなだけ細分化しておいて、後はそれに向かって話しかければいい。ユーザAとオタクな会話をしても原則ユーザBには知られない。ユーザBと会社の愚痴を言い合ってもユーザAには原則知られない。でも飲みの話は二人に届けることができる。まぁ、もしかすると相手から自分は「うざい」っていうサークルに入れられてるかもしれないけど、それは知らなくて良いわけ。

Twitterでそういうことをやろうとすると途端に破綻する。で、最終的にはアカウントを使い分けるとか面倒な話になってしまう。今のところ結構良い仕組みじゃないのかな、サークルは。逆にビデオチャットとかはあまり本質的ではないと思う。確かにそれもTwitterには欠けていた要素だとは思うし、コミュニケーションツールを一本化するという意味はあるのだけど。重要なのは、発言されたものとするものをコントロールできるようになったってこと。

TwitterGoogleの住み分け

ここまで書いて、じゃぁTwitterGoogle+に置き換えられちゃうの?って話になるんだろうけど、残念ながらそうは問屋が卸さない。少なくとも今のところは。

Google+に無くてTwitterにあるもの。それは関係の無い人とのつながり。例えばスポーツ観戦をしているとき。今のGoogle+だと知り合いと盛り上がるのはできるけど、知らないほかの人と盛り上がるのは難しい。だってサークルに入れてない人の発言を探したり見たりする機能が無いから。例えばIT勉強会。それに参加している他の人を探すのは難しい。ハッシュタグで関係の無い人の呟きにまとめてアクセスする方法が無いから。

Google+に足りないもの

検索の会社Googleとしてはかなり手落ちなのだけど、今のところGoogle+はそういった用途には使えない。ついでにUstreamで行われていっる呟きなんかのように他のアプリやサービスと連携させる機能もないからやっぱり使えない。あくまでサークル内だけのやり取り。引きこもりだね。

実はGoogle+はサービスとしても引きこもり。もちろんまだまだベータだし、今後どうするのかといえば確実にオープンになっていくだろうから正確には今のところ引きこもり。例えば外部から利用するためのAPIがない。これが無いうちはただのサービスの域を超えられない。例えばFacebookアプリのようなユーザが機能を拡張する方法がない。これが無きゃGoogle+は狭い庭のようになってしまう。

いずれも今後Google+の世界が広がっていくためには必要だとおもうけど、今はまだそのときじゃないのかもしれない。じゃぁ、どうするだろう。なんとなくTwitterGoogle+に取り込めるような機能を実装しそうな気がする。リアルタイム検索とは別のアカウントの連携という形で。まぁ、近いものはstart Google+っていうChrome拡張機能がサポートしているんだけどね。

ついでに言えば、展開しているプラットフォームがAndroidだけってのは寂しいかも。まぁ、Android自体がGoogleの庭でもあるわけで何か新しいことを始める場としては好都合。噂ではiPhoneアプリも準備しているようだし早い時期に出てくるんじゃないかな。

力不足のSpark

Google+の話を聞いたとき、一番注目していた機能がSparkなんだ。これはTwitter[の検索の保存やGoogle Alertのようにあらかじめ指定しておいた検索キーワードに一致する情報をどんどんアップデートしてくれる。そしてその結果をシェアしていくことができる。って話だったはず。

残念ながら、今のところGoogleの検索結果にリンクを張っているのと何も変わらないし、他のユーザの発言がリアルタイムに検索できるわけでもない。もしかするとTwitterとの契約切れでリアルタイム検索ができなくなってタイミングが悪かったのかもしれない。ただ、少なくともSparkが動いてくれないと見知らぬユーザとの出会いはやってこなさそうな気がする。

Google+と匿名と実名

実名と匿名の話題は色々あるんだろうと思うし、Google Profileでの名前の登録でアカウントが停止されたり審査されたりと色々と問題をはらんでいる様に思う。でも、匿名の反対は記名という意見を僕は採用したい。問題はその発言をした人と別の発言をした人を同定できることで、その発言をした人の中の人がどういう人かなんてたいした問題じゃない。もちろんGoogleのアカウントなんていくらでも取れるから自作自演なんてのもできるだろうけど、そういうのが現れる状況になった時点で既に議論は破綻しているのだろうし、きっとそういう時は相手にしていないんじゃなかな。

結局Google+ってどうなの?

今のところ、主だった機能は他のサービスのパクリだし、ユーザ数も多いってわけでもない。今後一般人に広く受け入れられるようなサービスとも言いがたい。FacebookTwitterを置き換えるとも思えない。どちらかといえばニッチなサービス何だと思う。

今後どういう展開が待っているかは別として、少なくともGmailやカレンダー、その他Google系のアプリを使っている人にとってはいつの間にか使っているようなサービスになるんじゃないかな。いつの間にかProfileが統合されていたように。

それに加えて、今後Facebookが議論の場になるのか、単なる電話帳プラットフォームになるのかってのも大きな要因。個人的に今のFacebookは何か突っ込んだ会話をするようなところには見えていない。もちろんそういう場にもなりうるのだろうけど、興味ではなく人間関係で繋がってしまった以上そういうこともありうるのだろうと思う。Facebookはコミュニケーションのツールではなく、それを通じて”連絡”を取るためのツールになる可能性もある。

もし、Facebookがそういう場になってしまったら、Google+にも日が当たるようになるかもね。そろそろみんなFacebookに”疲れて”くるだろうし。