シンポジウム「古典は本当に必要なのか」を見た感想

結構長い動画が公開されていてぼんやり眺めてたんだけど、結局、必要派と不要派の論点が全く噛み合わずにお互いの云いたいことを言っただけという感じだった。ざっくり見ていると、必要派は「古典は必要。学ぶ意味がある」。不要派は「高校教育では他に優先するものがある」くらいかな。もう少しディテールはあるけど、要約するとこんな感じじゃない?

議論になってないよねって話

でも、これって全く議論にならない。必要派が「高校教育で教えるべき」とか不要派が「古典全く役に立たない」っていうのであれば議論にもなるけど、どちらもそこには踏み込まない。踏み込まないのでお互いがお互い、思っていることを話しているだけに終止しているなぁという感想。

問題なのは、一線で研究している先生方も、学校で実際に教えている先生方も、会を主催したコーディネーターも会場にいる誰も議論が噛み合っていないこと指摘して、方向性を修正しようとはしないところじゃないかなぁっと。

途中、不必要派の人が「学生がディスカッションできないのは教育が云々」とかいう話をしてた気がするけど、古典を学ぶ学ばない、必要と思ってようと思ってなかろうと、この討論会の中で、誰も話が噛み合っていないことを指摘して軌道修正もできていない、ファシリテートできていない時点でね。古典の代わりに別のことを学んだ人も古典を学んだ人もどっちもどっち。少なくともこの面に限定すれば古典は全く影響しないよねって思う。

でも、正直コレはパネリストの人の問題というより、一番最初の問題の設定が良くなかったと思うんだよね。「古典は本当に必要なのか」というのが曖昧すぎる。もしこれが「高校教育に古典は本当に必要なのか」とか「古典を知ることの意義」とかだったら、まだ良かったんだろうけど、中途半端に省略したのでお互いがお互い勝手に論点の設定をしてしまった感じ。

個人的には、3時間23分頃に一番最後に質問していた人の話がいい感じだったんだけど、時間切れで尻切れトンボだったのが残念。この話が最初の方に来てたらもう少し違った流れになったかなぁっと思わなくもない。

自分はどう思うのか

古典に限らず、知っている状態と知らない状態であれば、知っている状態のほうがよりよい良い状態だと思うので、大いに学んだらいいと思う。それがなんの役に立つか、立たないかは知ったことじゃない。

ただ、学校教育で古典に最優先を置くほど必要かと言われると別にそこまでではないよねとも思う。その点で言えば、個人的には中学校とかで触りとメジャーなところをやって、高校では選択制+副読本の配布あたりにすれば好きな人は勝手にやるだろうし、興味ない人はぼんやり知ってるけど必要に応じて再学習できるレベルになるんじゃないかな。

教養として必要かどうかで言えば、知っている方が知らないよりは良いので知っていたほうが良いと思う。そもそも古典を学んだら、その分の数学や英語を忘れてしまうなんていう奇特な人はそうそういないので、学べるだけ学べばいいよね。それぞれが背反してるわけじゃないんだし。

あと、僕個人は文系の人間なんだけど、自分のことを棚に上げれば文系理系なんてのもただの受験区分でしか無いので、さっさとなくしてしまえばいいのにって思う。まぁ、それをなくすには大学が変わらないといけないんだろうけどさ。

っていうか、今の学生たちからすると古典は他の教科よりよっぽど親しめる気がするんだけどなぁ。ぶっちゃけ異世界ファンタジー盛りだくさんやで。ピンチのときに大根が助けに来る話とか面白すぎるやろ。

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